日経平均と、為替相場の関係性について理解していますか?

日経平均先物などを取引するうえでも、為替を取引するうえでも、その関係を理解していることによって、とても有力な判断材料にすることができます。

ここでは、「日経平均と為替の関係性」についてわかりやすく解説していきます。

 

☝セオリーでは、円安=日経上昇・円高=日経下落となる

円高

円高

もちろん毎回ではありませんが、「為替相場(特に米ドル)と日経平均株価は、似たような動きをすることが多い」と言われています。

ここに関しては、現在のところ

というような関係性となることが多いです。

日経平均を取引する人だけでなく、現物を取引する人も、FXを取引する人も、これらの動きを注目しています。

日経平均株価だけでなく多くの日本企業でも、その傾向がある銘柄が存在します。

☝世界的にみてこの関係性は特殊

経済に対しての理解がある程度深い方や、FXの経験者であれば、「通貨安になるということは、その国の先行きに市場が不安を覚えている」とも考えることができると思います。

そのため本来であれば、
・円安:日経平均下落
・円高:日経平均上昇
となるのでは?と考える方もいるかと思います。

 

その考えは間違っていません。確かに、

  • ポンド:FTSE
  • ユーロ:欧州各国
  • オーストラリアドル:オーストラリアASX

などでは、その通貨が上昇すれば、株価も上昇するような動きをする場合も多いです。

「日本株と円の関係は、世界的にみて特殊な関係」となっているのです。

 

 

 

 

 

☝円安:日経上昇 円高:日経下落となる理由

では、なぜ

  • 円安:日経上昇
  • 円高:日経下落

という関係性になるのでしょうか?

その理由や原因を見ていきましょう。

 

 

 

 

◆要因①日経平均株価の構成銘柄と、その為替との関係性

日本はここまで成長した数十年にわたり「加工貿易」など、輸出に重みを置いた貿易政策によって、輸出大国となっていました。

日経平均株価の構成銘柄を見てみても、ハイテク産業や自動車など、輸出に力を持つ企業も多いです。

これは言い換えると、「為替相場が業績に大きく影響する日本企業が多く存在する」のです。

通貨高は、その国の輸入企業に有利になるのに対し、輸出企業には不利となります。
一方、通貨安は、輸入企業には不利になるのに対し、輸出企業には有利になります。

そのため、

  • 円高⇒輸出関連銘柄を中心に業績悪化を懸念され日経平均は下落
  • 円安⇒業績が好転し、日経平均が上昇

という流れを生んでいる要因の1つと言われています。

 

 

 

 

◆要因②日本市場の海外投資家のシェアの多さ

日本株の売買においては、海外の投資家がそのうちの6~7割を占めているともいわれています。

その海外投資家が日本株に投資を行うには、以下のようなステップが必要になります。

  1. 自国の通貨を「円」に変える
  2. その円で日本株を買う
  3. 日本株を売却する
  4. 円を自国の通貨に戻す

 

例えば、アメリカの投資家が、為替レートが1ドル=100円の時に、1株100円の日本企業A社を購入したとしましょう。
そして、その企業の株価が120円まで上昇したとします。それで売却すれば、1株あたり20円の売却益を生むことができます。

もし為替レートが1ドル=100円であれば、ドルに戻しても、利益とすることができます。

しかし、1ドル=120円と円安になった場合、利益であった20円が、日本円からドルに戻す際に相殺されてしまします。

それでは、せっかくのキャピタルゲインを得ることができません。

これを回避するために、海外投資家が日本株を買う際によく「円売り」が行われます。

 

上記の例においても、例えば投資額と同じ円売りのポジションを持っていれば、株価の売却益分が相殺されてしまったとしても、そのポジションによって利益を得ることができます。
もし1ドル=80円といように円高に進行すれば、円売りポジションが損失を出すことになりますが、売却益をドルに換える際に、円高となっているので多くのドルにかえることができるのです。

 

さらにその海外投資家が信用取引などを行っている場合、そのポジションが含み損となってしまったときに、
そのポジションを維持するために、新たに円を買い口座残高の積み増しを行う動きが多く出てくることも原因と言われています。

 

 

 

◆要員③為替連動型アルゴリズムも存在

この日経平均と為替の関係性は、多くの投資家が知っています。

近年では、技術の発展により、

「ドル円が○○円円安に進行→日経平均買い」
「日経平均が株価○○円下落→円買い」
のような、アルゴリズム取引(コンピュータが自動的に売買注文を高速で行う取引)が組まれている場合が多いです。

言い換えると、の関係性が成り立つと仮定した自動売買プログラムが組まれているということになります。

アルゴリズムには、ほかにもNYダウ連動型など様々なものがあるのと同時に、毎日違うものが組まれているため「今日はどのようなものが組まれているか」を推測しながら相場を見てみてもいいでしょう。

 

 

 

 

☝これらに「有事の円」の特性が働いている

今回は詳しくは扱いませんが、「日本円」は代表的な安全資産・逃避通貨とされています。

そのため、市場が混乱すると、金などの同じように円が買われます。いわば円は、「資産の避難先」となっています。

「世界的にリスクオフとなると、円が買われて、日本株が下落する」という悪影響を受けやすいのです。

日経平均と円の価値の相反関係は、「あくまで今の市場」です。過去には、この関係が逆だったこともあります。

様々な関係性をつかみつつ、幅広く学習し、相場を経験していくことで、経済全体に対して先見性が身についてくるかと思います。

 

 

 

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