ローソク足は、本体やヒゲといった、その形、組み合わせを分析することによって、売買のタイミングの参考材料にすることができます。今回は『基本的な5種類のローソク足』を見ていくことで、ローソク足による株価分析の基本をおさえていきましょう。
※あくまで、参考材料となるだけで、そのあと株価が必ずそう動くというものではありません。
大陽線

大陽線の図解
「大陽線」とは、始値から終値まで大きな上昇したことを示す陽線のことです。大陽線は、買い勢力が売り勢力を大きく上回ったことを示しているため、この大陽線が出現した場合、『市場の強い上昇への期待感が込められている』と分析することができ、大陽線出現後の株価は上昇する可能性が高いと言われています。なお、ヒゲがない、または短いほど、相場が強い方向のサインと言われており、大陽線はそれにより、大きく3種類に分かれます。
☝大陽線の3種類
大陽線は、細かく分けると、以下の3種類に分類することができます。
小陽線

小陽線の図解
小陽線とは、始値から終値まで、小さく上昇したことを示す陽線のことです。なお、どこからが大陽線、どこからが小陽線という定義はなく、分析している銘柄やそのときの相場環境によって、判断していくことが必要になります。なお、小陽線はヒゲの長さや出現した位置により、その後の相場展開の分析が異なります。
☝小陽線・小陰線の3種類
大陰線

大陰線の図解
「大陰線」とは、始値から終値まで大きな下落したことを示す陰線のことです。上で説明した、大陽線の反対のローソク足とも考えることができます。大きく下落したことは、売り勢力が、買い勢力を大きく上回ったことを示しており、投資家の、相場への強い失望感を表していると推測することができます。そのため、大陰線が出現したあとは、株価が下落していく可能性が高いと言われています。また、ヒゲがない、または短いほど、相場の強い失望を意味しているとされています。
大陰線の3種類
小陰線

陰線の図解
小陰線とは、小さな下落をしたことを示す陰線のことで、先ほどでてきた、小陽線と対をなすローソク足です。大陽線と小陽線の関係と同様に、「どこまでが小陰線で、どこからが大陰線」というような、明確な定義はありません。こちらも、ヒゲがあるかないかや長さ、出現する位置によって分析の方法が変わってきます。
小陽線・小陰線
寄引同時線

寄引同時線(ローソク足)の図解
寄引同時線とは、始値と終値が同じであったことを意味するローソク足のことです。(※十字線という場合もあります)本来ローソク足の本体となるはずの、始値と終値の価格差がないため、本体は横線で表されています。基本的に寄引同時線は、「相場が方向性を決めかねているとき」「相場のトレンドが変わるとき」に出現するとされておりますが、多くの種類があり、それぞれ分析法が異なります。
寄引同時線の種類
ローソク足の分析には、ヒゲの有無や長さ、本体の大きさが重要
ここまで、ローソク足の基本的な5パターンを見ていきました。ここで扱った内容は、1本のローソク足での分析にも、いくつかのローソク足を組み合わせての分析を行うときにも、基礎となる内容ですので、しっかりと覚えておきましょう。
そして、ここで学んだローソク足は、
- 本体の大きさ
- ヒゲがあるかないか
- ヒゲの長さ
- 出現した位置
になどよって、さらに読み解き方が変わります。
すなわち相場が下落のサインとなる大陽線もあるのです。まずはしっかりと、この5つのローソク足をおさえつつ、次に「出現したあとに相場が上昇しやすいローソク足」を見ていきましょう。