【5分】株価の流動性とは?わかりやすく解説!
いかなる投資を行う上で知らなければならない、「流動性」について理解していますか?
特にキャピタルゲイン狙った投資を行う際には、この「流動性リスク」を十分に考慮したうえで投資を行わなければなりません。
ここでは、「流動性」について理解していきましょう。
目次
「流動性」とは?わかりやすく解説!
流動性とは、経済学の言葉では「そのモノがどれくらい簡単にお金に交換できるか」ということを意味しています。
ざっくりと言い換えれば、「売りたいときにいつでも売れるかどうか」と言えます。
売りたいときにすぐに売り換金ができることを「流動性が高い」、 逆にすぐに売ることができないことを、「流動性が低い」という表現をします。
また、流動性が低いことにより、すぐに換金できなかったり、希望した価格で売れない可能性のことを、「流動性リスク」といいます。
流動性の高さ・低さの例
流動性の高さや低さを、もう少しわかりやすく見ていきましょう。例えば、銀行に預けている「預金」は、簡単に現金に帰ることができるため、流動性が非常に高いということができます。
逆に、持っている不動産を売ろうとしても、その価格が非常に高く、値段事態も不透明な部分が多いため、買い手からしても即座に買おうと判断することはめったにありません。
さらに、売買事態に登記関連など、様々な手間やコストが必要になります。そのため、実際にお金を販売するまでにある程度の期間がかかります。
「いくらでもいいから」という条件をしたとしても、1~2日中に売って現金に変更するのは非常に難しいです。
このように、保有している資産ごとに流動性は異なっています。
流動性が低いとどういうことが起こる可能性があるのか
流動性が低い商品に投資を行った場合、以下のようなことが発生する可能性があります。
もちろん、その資産ごとによって異なりますが、ここではイメージをつかんでおきましょう。
- 現金と交換する際に、時間がかかる場合が多い
- その売買において、手続きが複雑な場合が多い
- 売りたくても、買い手が見つけることが難しい
- 早く現金に換えようとしても、実際の価値よりも安い値段で売買されることが多い。
株式の場合、銘柄によって流動性は異なる
上場している企業の株式では、証券取引所の取引時間であれば、原則いつでも売却することができます。しかし上昇企業の中だけでみても、流動性は銘柄ごとに異なっています。
株式の取引も、買い手と売り手が存在しなければ、売買は成立しないため、流動性が低く買い手がいない銘柄は、売却することができません。
「いくらでもいいから売りたい」という成行売り注文を出したとしても、誰もその銘柄を買いたいという人がいなければ、取引が約定することはありません。
⇒成行注文・指値注文
実際、1日のうちに1度も売買が成立しない銘柄も存在するため、投資する銘柄の流動性にはアンテナをはる必要があります。
ここでは詳しくは扱いませんが、売買が成立した株数のことを、「出来高」といいます。
つまり、出来高が高いほど、その銘柄の取引が活発に行われていることを意味しています。
逆を言えば、出来高が小さい銘柄は、流動性リスクがあると考えることができます。
流動性が低い銘柄に対する成行注文は注意
株式投資において、流動性が低い銘柄で成行注文を行う場合、「想定していた価格と実際に約定する価格が大きく離れる」ことがあります。
現在の株価が500円だとして、その株価がさらに上昇すると予想し、成行で買い注文を出した際に、最も低い売り注文が550円だとすると、550円で高い価格を持つことになり10%も上昇した状態で買いポジションを持つことになります。
すなわち、流動性低い銘柄は、そういった想定外の価格で約定する可能性に注意をする必要があります。
急に流動性が低くなることもある
それまで流動性が高かった銘柄が、急に流動性が低くなることがあります。
例えば、上場企業が、何かの不祥事によって、「上場廃止」になることが決まったとしましょう。
上場廃止となった企業の株式を保有していても、その企業が倒産しない限り、該当や株主優待といった「インカムゲイン」は受け取ることができます。
(⇒インカムゲインとは?わかりやすく解説)
しかし、その銘柄は証券取引所を通した売買ができなくなるため、売り注文が殺到するケースがあります。
いくら売り注文が殺到しても、買い手がつかない限りは取引は約定しないため、
しっかりと「現金」も保有することが必要
投資で利益を行うために、多くの資産を投資に充てることは悪いわけではありませんが、「普段の生活に必要な資産まで、投資に充てては絶対にいけません。」
さらに、「想定していなかった、予想外の出費が必要となること」も必ずあります。
自分の資産を考慮し、流動性の高い資産もある程度保有しておくようにしましょう。