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「上場」「上場企業」「非上場企業」についてわかりやすく解説!

「上場」「上場企業」とは何かわかりますか?「意味は全く分からないが、とりあえずすごい企業なんだろう」と考えている方も多いかもしれません。

ここでは、投資を行う上でも、経済や将来のための知識のために、「上場企業」とは何か、わかりやすく解説していきます(^^)

 

☝上場企業とは?

 

上場市場とは

上場市場とは

「上場企業」とは、「証券取引所で、株式を売買できる企業のこと」といわれ、日本に約3500社ほど存在します。

「○○社の株式を買おう」と考えて、いきなりその会社に出向き、株式を購入しようとしても、株式を買うことはできません。その企業の株式を買うことができる市場を「株式市場」といいます。上場の”場”は、株式市場のことを意味しています。

上場とは、株式が売買できるようになることを意味し、上場市場とは、「企業と投資家をつなぐ場所」とも言い換えることができます。

逆に、上場していない企業は、「非上場企業」「ベンチャー企業」などと言われます。個人事業主や商店街の商店から、あえて上場していない大企業も含まれ、日本に約400万社存在します。

⇒上場するためには?

企業が株式を上場をさせるためには、企業は様々な厳しい審査・基準をクリアしなければなりません。

  • 株主数
  • 株式単位数
  • 時価総額
  • 利益額
  • 事業継続年数

などがあり、だれでも株式を売買させるためにも、ある程度安定性などが認められた企業でなければ、株式を上場させることなどできません。

 

 

☝証券取引所とは?

投資家の手数料、証券会社の登録料の仕組み

投資家の手数料、証券会社の登録料の仕組み

実際に株式を売買されている場所を「証券取引所」といいます。しかし、投資家が直接、証券取引所で売買するわけではありません。投資家の株式を売買の注文を、「証券会社」が取引所に伝え、間接的に投資家の注文を仲介します。(これを、証券会社の「ブローカー業務」といいます)

投資家は証券会社に対して、その仲介に対する「手数料」などをを支払います。証券会社は証券取引所に対して、「取引参加者手数料」を支払います。
ここでは、「投資家が企業に投資するためには、証券会社、証券取引所を経由する」ということを覚えておきましょう。

 

 

 

 

☝企業が上場するメリット

株式の上場を、1つの目標とする企業が多くあります。それには、企業が株式を上場させることは、大きなメリットがあるからです。ここでは、企業が株式を上場させることによるメリットを解説します。

 

◎信用度が高くなる

極論いえば、株式を上場させる最大のメリットは、この信用度が高まることであり、ほかのメリットもここから付随して発生するとも言えます。

上記のように、企業が上場するには、厳しい審査を超える必要があります。これを言い換えると、「上場している企業は、厳しい審査を乗り越えている企業」とも考えられ、安定した大企業と世間に思われ、社会的な信用も上昇します。
上場させることによって、「さらにビジネスを行いやすくなる」と考えてもいいでしょう。

 

◎資金繰りがよくなる

株式を上場させることは、企業の資金繰りがよくなるといえます。

まず、株式を上場させると、その上場させた企業はたくさんのお金を集めることができます。
企業が資金を集める方法を、大きく2つに分類すると、

  1. 借金をする
  2. 発行した株式を買ってもらう

という2つの方法しかありません。

株式を発行することで調達した資金は「返す義務がないお金」を集めることでもあります。

さらに、上場することによって、金融機関からの融資も受けやすくなります。

 

◎知名度が上がる

株価が新しく上場することを意味する、「IPO(新規公開株)」は、高い確率で、大きな利益を得ることができる可能性があるため、多くの投資家にその会社名が知れ渡ります。知名度が上がれば、企業に対しての信頼も高まり、よりビジネスが行いやすくなると考えることができるでしょう。

 

 

◎優秀な人材があつめやすくなる

株式を上場させることで、優秀な人材を集めやすくなります。

上場企業であることで、「安定している」という印象を与えることができます。
さらに、「一部上場企業勤務」をいうハクもあるため、様々な人材を集めやすくなります。

 

 

☝企業が上場するデメリット

有名な企業であっても、実は上場していない企業も存在します。
その企業に上場の審査を通る能力があったとしても、あえて上場するデメリットを考慮したり、上場する必要がないとして、非上場のことを選択する企業も多いのです。

 

◎買収される恐れがある

会社は、社長のものではなく、「株主のもの」です。すなわち、その企業の株式を持っている一人ひとりが、会社の方針を決める際に意見を言うことができます。
逆を言えば、株式が誰にでも売買できるようになれば、様々な株主の意見を聞き、それにこたえていく必要があるのです。

 

◎情報開示義務(ディスクロージャー)がある

上場企業は、四半期ごとに、決算を発表しなければなりません。すなわち、3か月おきに決算発表をすると考えると、決算に関する業務に多くの人員をかけなければなりません。

さらに、会社にとっては、世間には知られたくない情報まで、世間に公開しなければなりません。

 

◎上場時・上場継続のために資金がかかる

上場する際も、上場を維持するためにも、一定以上の資金が必要となります。少なくとも、この費用はカバーできなければ意味がありません。

⇒上場時にかかる費用

  • 上場審査手数料
  • 引受手数料
  • 監査報酬
  • 印刷会社への支払いなど

⇒上場維持にかかる費用

  • 年間上場料
  • 監査報酬
  • 株主名簿管理料
  • 株主総会運営コストなど

 

 

☝最後に

いかがでしょうか?
上場することは、メリットはあるものの、「上場=大企業」の式は必ずしも成り立たず、あえて上場をしない企業も存在します。就職活動でも、「上場を目指している」という企業も多いと思います。株式投資を勉強することは、社会の仕組みの理解や、ビジネス面の知識においても、様々なメリットがあるのです。

 

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