「TOPIX(トピックス)」「東証株価指数」とは?初心者にもわかりやすく解説!
相場の文政を行っていると、日経平均株価と同じように、「TOPIX(トピックス)」という言葉を目にする機会が多いと思います。
TOPIXは、日本市場全体の景気動向を判断する重要な指標として、世界中の投資家から注目されており、あらゆる資産運用を行う際にもアンテナを張る必要があります。
ここでは、「TOPIX」とはどのようなものなのか、学生や投資初心者にも、わかりやすく解説致します。
目次
TOPIX(トピックス)とは?

上場市場とは
TOPIX(トピックス:Tokyo Stock Price Index)とは、東京証券取引所一部に株式を上場している企業すべての銘柄の時価総額が、基準年と比較してどの程度変動しているかを表す日本の代表的な株価指数です。
基準年は、「1968年1月4日」であり、その時の時価総額を100ポイントとして、現在の構成銘柄の時価総額を指数化しています。「その基準年と比べてどのくらい推移したか」を表すため、単位として株価の「円」ではなく、「ポイント」という表現をします。
先物取引も上場しており、日経平均株価と合わせて、ETF(上場投資信託)などの金融市場の代表的ベンチマークとして利用されています。
☝TOPIXの計算方法
TOPIXは「時価総額加重平均」と言われる以下のような計算式で算出されています。
現在の東証一部全企業の時価総額の合計÷基準時価総額
TOPIXは時価総額が大きい企業に影響を受けやすい
TOPIXは、東証一部に上場している全企業の時価総額で算出されるため、「時価総額が大きい企業の影響を受けやすい」という特徴があります。
つまり、時価総額の大きい国際優良銘柄のトヨタやソフトバンクのほか、銀行株や自動車株といった銘柄の影響を受けやすいと考えることができます。
☝時価総額が大きい日本企業
時価総額が大きい日本企業として、以下のような企業が代表として挙げられます。
- トヨタ
- NTT
- NTTドコモ
- 三菱UFJ
- ソフトバンク
- キーエンス
- KDDI
- ホンダ
- 三井住友FG
- ソニー
日本株全体を見るならTOPIXを見るのが適している
基本的に、日経平均株価と、TOPIXの動きはほぼ似通って動きます。
しかし、日経平均株価は、225社の単純平均株価指数であり、ファーストリテイリングやファナックといった値嵩株の影響を受けやすいため、いくつかの個別企業の変動によって、指数自体が大きく変動する特徴があります。
しかし、TOPIXの場合、東証一部全銘柄の時価総額から算出されるため、いくつかの企業が大きく変動しても、指数に影響が受けにくいです。さらに、東証には、東証二部やマザーズ、JASDAQなどもありますが、時価総額の95%以上が一部上場企業で占められています。
そのため「日本市場全体」を見る場合は、TOPIXを分析したほうが適しているといえます。
この兼関係は、「NYダウ」と「S&P500」の関係と類似しています。
☝NT倍率
日経平均株価をTOPIXで割った数値を「NT倍率」と言います。このNT倍率が大きく上昇、または下落する際には、銘柄の物色対象が偏っていることを示します。