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【5分でわかる】先物取引とは?ポイントをわかりやすく解説!

「先物取引とは何?」という疑問を持っていたり、実際はよくわかっていない人も多いのではないでしょうか?
よく先物取引は「難しい」という印象をもたれることも多いです。

しかし先物取引は、「初めて投資を行う方にもお勧めの金融商品」です。

ここでは、「先物取引とはどんな仕組みか」「先物取引にはどんなメリット・デメリットがあるのか」を、学生や、これから投資を始めようとする人にもわかりやすく解説していきます。

 

 

先物取引とは?

先物取引とは、

  • あるものを
  • いつに
  • いくらで
  • 売買するかを
  • 約束する取引

と言い換えることができます。

要は、「売り買いする時期と、いくらで売買するかと約束する「先の物を取引するのです。」

さらにざっくり言ってしまうと、「あるものの価格が、ある時までに、上がっているか、下がっているかを予想する取引」ともいうことができるのです。

先物取引には、「商品先物取引」と「金曜商品取引」がある

なお、先物取引には、「商品先物取引」と「金融商品取引」があります。
一般に先物取引という場合には、商品先物をさす場合が多いですが、
取引対象が金や原油などの実物があるものを、「商品先物取引」、指数や金利といった実物が存在しないものを、「金融先物取引」といい言います。

先物取引を事例で解説

先物取引のガソリンの例

先物取引のガソリンの例

では、先物取引を「ガソリン」を例に考えてみましょう。

ここでは「ガソリンの価格が、2か月後にどうなっているか」を考えるものとします。

現在、1リットル=150円で販売されているとしましょう。
そしてAさんは、ガソリンは2か月後、ガソリンの価格は上昇すると考えていました。
逆にBさんは、2か月後ガソリンの価格は下落すると考えていたとします。

そこでAさんとBさんは、

  • ガソリン100リットルを
  • 2か月後に
  • 1ℓ=150円で、
  • Aさんが買い取り、Bさんが売るという約束

をしました。ここではAさんは「買い手」、Bさんは「売り手」となります。
このまま、2か月後にどうなるのかを見ていきましょう。

①ガソリン価格が上昇した場合

先物取引のガソリンの例②

先物取引のガソリンの例②

2か月後、ガソリンは1リットル=200円まで上昇したとしましょう。

しかしAさんは、Bさんから、1リットルあたり150円で買う約束をしています。
本来普通にガソリンを購入すれば、200円×100円で、20,000円必要であったのが、Bさんとの約束で、15,000円で購入することができます。

そしてAさんは、「20,000ー15,000」の5,000円の利益を得ることができました。
逆にBさんは、Aさんとの約束を果たすために、1リットル200円で仕入れなければならないものを、150円でAさんに販売しなければならないため、5000円の損失を得ることになります。

②ガソリン価格が下落したとき

①の例とは逆で、ガソリンは2か月後、1リットル100円まで値段が下がってしまったとしましょう。
Aさんは、普通にお店で買ったほうが安いものの、Bさんとの約束を果たすため、Bさんから1リットルあたり150円で買わなければなりません。

本来、10000円で購入できたものを、15000円で購入することになるため、Aさんは5000円の損失となります。
逆にBさんは、通常10000円で販売されているものを、Aさんに15000円で販売できるため、5000円の利益とすることができます。

③ガソリン価格が変わらなかったとき

2か月後にガソリン赤くが全く変わらず、1リットル150円だったとしましょう。この場合では、約束の価格と、通常通り取引した場合で、なんの違いも生まないため、AさんBさんともに利益も損失もありません。(実際の取引においては、双方ともに手数料がかかります。)

☝先物取引のメリット

先物取引には、証券会社のプロの投資家から、初めて投資を行う人まで、参加者の幅が非常に広いのも、様々な先物取引に様々なメリットがあるからです。ここでは、先物取引のメリットについてみていきましょう。

◎何も持っていないのにも関わらず、売りから入ることができる

先物取引のメリットの1つは、「売りから入れること」です。

通常の株式取引では、いきなり売りから入ることはできません(信用売りや空売りでは可能です。)
あくまで先物は、「あるものが、決めた日にたとえいくらになっていようとも、そのとき決めた価格で売買する」取引であるため、その「あるもの」自体を持っている必要がありません。
そのため、「そのものの価格が将来上がるのか下がるのか」を考えればいいため、そのもの自体を所有せずとも売買することができるのです。

◎銘柄選択が必要ない

株式取引の場合、あらゆる銘柄の中から、特定の銘柄を探さなければなりません。
先物取引の場合、「すでにその売買を何を行うか決める」ため、非常に時間がかかる「どの銘柄を売買するのか」という選択が必要ありません。
その取引している銘柄の上昇か下落するかがわかればいいのです。
この「銘柄選択が必要ない」ということも、先物取引の大きなメリットの1つです。

◎少額で大きなリターンを得ることができる可能性がある。

先物取引のメリットとして、「少額で投資を行うことができる」というものがあります。

先物取引のデメリット

もちろん、先物取引にもデメリットがあります。しっかりとそのデメリットも考えておきましょう。

◎元本保障がない

投資である以上、元本そのものは減る可能性があります。
これは先物というよりも、投資全般のデメリットです。

◎大きな損失を被る可能性がある

株式投資においては、基本的に投資額以上の損失を被ることはありません。
株式・株式会社についてわかりやすく解説

しかし、先物取引は、非常に大きな損失を被ることがあります。たとえば、上記のガソリンの例で考えても、もしガソリンが1リットル1000円まで上昇した場合、売り手のBさんは85000円の損失を被る可能性があります。そのため、適切なポジションコントロールが必要になりますが、ここでは、「大きな損失を被る可能性がある」と覚えておきましょう。

☝実は先物取引は日本生まれ!?

実は、「先物取引は、江戸時代の日本で始まった」と言われています。

江戸時代、同然ながら今よりも科学は発展しておらず、天候や地震などの天災などによって、年毎に大きくお米の収穫量に差があり、同じ量でもお米の値段の変動が大きかったです。

そこで、お米の証人たちは、「お米の取引価格を、収穫する前に決めておく取引(帳合取引)」が生まれました。
予想外の価格の変動に対応するために、あらかじめ価格を決めて米を取引することが、リスクヘッジとして行われていたのです。

そのような市場で、「米の価格を予想して、利益をとる」商人が生まれました。

ここで、「ローソク足」や「酒田五法」が生まれたといわれています。
ローソク足の読み方をわかりやすく解説

すなわち、日本は昔、世界最先端の投資大国であったとも考えることができます。

☝先物取引に関してまとめ

先物取引は、「あるものを、いつまでに、いくらで、買うか売るか、約束する取引」です。

たとえば「日経平均先物取引」の場合、

  • あるものを:日経平均株価
  • いつまでに:SQ
  • いくらで:約定価格
  • 売買することを約束する

取引であるといえます。

なお、日経225先物は代表的な先物取引の1つであると同時に、しっかりとしたリスクコントロール、分析を行えば、非常におすすめな金融商品です。

 

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