一目均衡表の転換線・基準線を使った見方・分析法
一目均衡表の好転・逆転
一目均衡表における、『転換線』と『基準線』の分析法を見ていきます。
雲のインパクトが強い一目均衡表ですが、この転換線と基準線が、雲を含む多くのベースになっており、非常に深い意味が含まれています。
転換線・基準線とは?
◆転換線
転換線は、(過去9日間の最も高い値段+過去9日間の最も安い値段)÷ 2」によって計算されます。
言い返れば、「9日間の値動きの中心値」を出していることになります。
◆基準線
基準線は、「(過去26日間の最も高い値段+過去26日間の最も安い値段)÷ 2」によって計算されます。これも言い返れば、「26日間の値動きの中心値」を出していることになります。
つまり、双方共に、その期間内の高値と安値から算出されており、基準線よりも、転換線のほうが範囲が狭いため、転換線が短期的、基準線が中長期的と言われることがよくあります。
転換線・基準線の分析法
一目均衡表の、基準線、転換線を使用した株価の分析法は、単純移動平均線に似た使い方をします。
転換線・基準線の傾きで判断する
一目均衡表では、「転換線や基準線が真横に引かれる」ことがよくあります。
移動平均線と違い、始値や終値が変化しようと、その期間における高値と安値が変わらない限り、転換線と基準線は変化しないのです。
一目均衡表において、「転換線や基準線が右上の方向を向いている」ということは、9日間や26日間における、「高値が切り上げっている」か、「安値が切りあがっている」しかありません。
逆に転換線や基準線が下を向いていれば、高値か安値が切り下がっていることを意味します。転換線、基準線が動く場合、「新高値更新」「新安値更新」を表している場面もあるのです。また、転換線が横ばいの場合は、高値も安値も変化がないことを示し、これは、もみ合い相場であることを意味しています。そして、もみ合い相場の時の転換線や基準線は、そのもみ合いのレンジの中心を意味しています。このことから、よく転換線、基準線の方向によって、以下のような分析がされます。
転換線・基準線と株価の位置関係
転換線と株価の位置関係をみることで、以下のような分析をすることができます。転換線・基準線ともに、『支持抵抗線』の機能を果たすと考えることができます。
株価が上にあれば、転換線や基準線は支持線の機能を持ちます。逆に株価がしたにあれば、抵抗線の機能を果たすと考えることができます。
- 株価が転換線・基準線より上にある場合
=その期間に関しては買い勢力が優勢 - 株価が転換線・基準線より下にある場合
=その期間に関しては売り勢力が優勢 - 株価が転換線・基準線上にある
=その期間では買い勢力と売り勢力が拮抗
均衡表の好転・逆転(転換線・基準線のクロス)
移動平均線でのゴールデンクロス、デッドクロスのように、一目均衡表でも、転換線と基準線がクロスする部分は市場に注目され、均衡表の好転・逆転と言います。
◎均衡表の好転
好転とは、転換線が基準線を下から上に突き抜けることを言います。転換線が上に抜けるということは、短期的に上昇トレンドと考えることができます。さらに、転換線よりも中長期的なものを示す基準線を上抜けることがから、一般的に「好転」が起きたときは、「買いサイン」と言われます。
また、この転換線が基準線の上にあるという、
➀『均衡表の好転』、、
②ローソク足が雲の上にある
③ローソク足が遅行スパンの下にある
という、3つの条件が揃う状態のことを、『三役好転』と言い、強い上昇トレンドと言われます。
◆もっと詳しく
◎均衡表の逆転
逆転とは、転換線が基準線を上から下に突き抜けることを言います。好転と逆の理論ということになり、一般的に逆転となった場合、『売りサイン』と考えることができます。
また、この転換線が基準線の下にあるという、
➀均衡表の逆転
②ローソク足が雲の下にある
②ローソク足が遅行スパンの上にある
という3つの条件がそろうことを、
『三役逆転』と言い、弱いトレンドの証明と言われます。
◆もっと詳しく
転換線と基準線は一目均衡表の基礎
転換線と基準線は、一定期間内の、高値と安値の中心を示し、様々な分析方法があります。右上に傾いているということは、「高値か安値を切り上げている」ことを意味してます。
ほかにも、「雲」の片方である、先行スパン1も、転換線や基準線から導き出されます。
非常に奥が深い一目均衡表でも、まずしっかりと基準線・転換線の原理を理解していきましょう。