これから資産形成を始める人向けの
投資情報サイト

テクニカル分析講座

移動平均線の仕組みと「傾き」と「位置関係」を使った分析法【移動平均線講座①】

移動平均線は、トレンド系テクニカル指標で、最も有名なものと言っても過言ではないテクニカル分析で、株価チャートを開いたときに、一番最初に設定されているのは、移動平均線だと思います。

さらに、「ボリンジャーバンド」「MACD」といった、他のテクニカルチャートの基準となるなど、内容自体はシンプルですが、非常に奥が深い分析方法となっています。ただ、移動平均線の見方だけを覚えるのではなく、「なぜそのようになるのか」という原理と、移動平均線の「傾き」と「株価との位置関係」を利用する基礎的な分析法を学んでいきましょう。

 

 

 

 

移動平均線の原理・仕組みについて

MAの図解

MAの図解

単純移動平均線とは、過去の指定した期間の、終値の平均を結んだ折れ線チャートのことを言います。

様々なテクニカルチャートを勉強する際には、「どのようにそのチャートが構成されているのかを理解をしているのが非常に重要になります。原理をを理解しているかどうかによって、「そのテクニカルチャートが使えるタイミング・使わないほうがいいタイミングを推測できるから」です。では、移動平均線の「計算式」と「原理」について理解していきましょう。

 

 

移動平均線の計算式

単純移動平均計算式

移動平均線の計算方法

移動平均線は、「設定期間の終値の平均値」によって算出されます。

MAの図解

MAの図解

上記は5MAの計算式の例です。上記のように、設定期間が徐々にずれていくことで計算されて行きます。この数値を折れ線チャート上につなげることで、移動平均線が完成します。

 

移動平均線は、「その銘柄の売買に必要なコストの平均」を表している

相場の世界においては、たくさんの投資家が、様々な材料をもとに、将来の予測を行い、ポジションの変更を行います。その変動する株価と、変化する相場環境を、参加している投資家が分析し、それぞれの売買を行い、結果として適正とされた結果が終値」ですこれを移動平均線が終値の平均値であることを考えると、「移動平均線はその銘柄の売買された価格の平均」なのです。「移動平均線は、その銘柄の、市場全体が適切とした価格かつ、売買に必要であったコストの平均」を意味していると、まずは頭の片隅に入れておきましょう。

 

 

移動平均線にも種類がある

ここまでの説明は、移動平均線の中でも日本で最もポピュラーなものである「単純移動平均線」について解説してきました。なお、平均線には、その計算方法の違いにより、いくつかの種類に分類されます。いきなり覚える必要はありませんが、他のテクニカルチャートで使用されているものもありますので、「移動平均線にも種類があり、それぞれメリット・デメリットや特徴があると覚えておきましょう。

なお、各移動平均線とも、基本的な分析方法は変わりません。

 

 

 

 

 

 


移動平均線の見方・使い方!

移動平均線の原理を理解したところで、移動平均線の使い方についてみていきましょう。よく、なお、移動平均線の基本的な使い方として、ゴールデンクロス・デットクロスが説明される場合がありますが、ここでは移動平均線1本を使った方法を見ていきます。

 

移動平均線の傾きで分析する

移動平均線の傾きの図解

移動平均線の傾きの図解

移動平均線の分析方法の1つとして「傾き具合で分析する」という方法があります。移動平均線が上に傾いていれば、終値が徐々に上昇していることを示すため「上昇トレンド」、移動平均線が下に傾いていれば「下方トレンド」、移動平均線が横這いであれば「もみ合い」と考えることができます。

なお、「単純移動平均線は設定期間の半分ほど遅れて推移する」と考えられており、設定期間が長ければ長いほど直近の早く反応し、長ければ長いほど緩やかに推移します。「移動平均線の傾き具合を見ることで、長い目線での相場のトレンドを分析することができる」と覚えておきましょう。

  • 上昇トレンド:移動平均線が右上がり
  • 下降トレンド:移動平均線が右下がり
  • もみ合い:移動平均線が横ばい

 

移動平均線と株価の位置関係で分析する

移動平均線と株価の位置

移動平均線のもう一つの使い型として、「株価とローソク足の位置関係で分析する」という手法があります。上記にもあるように、移動平均線は「その銘柄の売買コストの平均」を表しています。つまり、そのときの株価が移動平均線より上にあれば買い方が有利な状況、移動平均線より下にあれば売り方が有利と考えることができます。つまり、株価が移動平均線を交差するときには、その立場が逆転することになります。そのため「移動平均線は支持抵抗線になりやすい」と言い換えることができます。

  • 株価>移動平均線:買い方有利
  • 株価<移動平均線:売り方有利
  • 移動平均線は支持抵抗線として機能する

 

 

まずは移動平均線をしっかりと理解しよう

上記のように、移動平均線は非常にシンプルな算出方法ですが、様々な意味が含まれています。またここで学んだ「傾き」「株価との位置関係」のほかにも、「グランビルの法則」「ゴールデンクロス・デットクロス」などの分析方法もあるだけでなく、ほかのテクニカルチャートにも応用することができます。さらに、MACDやボリンジャーバンドなどの計算の基礎ともなっています。

「これからテクニカルチャートを勉強しよう」という方は、まずは移動平均線からしっかりと学び始めてみることがおすすめです。

【移動平均線の必須科目】グランビルの法則をわかりやすく解説

移動平均線講座第2回

テクニカル分析ページトップへ

「ルーキー投資家の倍ブル」運営元

 

関連する記事