「ギャンブラーの誤謬」とは?投資をするうえで注意すべき心理学
ギャンブラーの誤謬の解説と対策
読み方:ぎゃんぶらーのごびゅう
ギャンブラーの誤謬(ごびゅう)とは、
行動心理学などでも語られる現象で、
過去の経験や、自分自身の主観や経験などによって、
本来するべき予測などが変わってしまう現象のことを言います。
ちなみに、「誤謬(ごびゅう)」とは、
「あやまり」という意味を持っています。
「投資」と「ギャンブル」は全くの別物です。
しかし、そこのギャンブラーの誤謬は、
投資の世界においても、非常にポイントになる考え方です。
この「ギャンブラーの誤謬」の具体例と、
どのように投資の世界に影響するのかを見ていきましょう。
ギャンブラーの誤謬の具体例
例えば、コイントスで、
「10回連続で表」が出た場合、
「次は裏がではないか」と
考えてしまう人は多いかと思います。
もしくは、
「もう表しかでないのだ」と
思い込んでしまう人もいるかもしれません。
しかし、
コイントスで表が出る確率は常に2分の1です。
仮に1000回連続で表が出ようが、
次に表になる確率は50%で変わりません。
1回1回のコイントスの結果に、
前回までの結果は関係ありません。
しかし、
確かに10回連続ででる確率は非常に低いです。
(2の10乗=1024分の1)
その「めったにないこと」を目の当たりにし、
次の判断に冷静さを失ってしまうのです。
投資の世界でも、
ギャンブラーの誤謬に気を付ける必要がある
よほど投資をギャンブルのようにやっていなければ、
「何かしらの理由・予想」をもとに売買を行います。
その根拠をもとに、売買した瞬間、
株価が予想と逆方向に大きく変動したときに、
「これだけ動いたのだから、逆に動くはず」と
考えやすくなってしまいます。
同様に、
「損失確定が連続した」ことなども、
「次は勝てるだろう」と考えてしまう人もいます。
しかし、冷静に考えれば、
個人投資家一人の含み益・含み損の状態は、
相場が動く要因にはなりません。
このように、
直観を売買の理由にすると、
思わぬところで
「塩漬け」の状態を作りかねません。
自分の予想ではなく、
「その時の株価が正しい」のです。
しっかりと、
決めた損切りは必ず守り、
「心理的要因をなるべく減らす」ことができるように、
テクニカル分析を駆使した売買を行うことで、
この「ギャンブラーの誤謬」に
しっかりと対応できるようにしましょう。