【運用初心者向け】押さえておくべき今週のポイント《5月22日~5月28日》
◆アメリカ市場
先週大きなニュースとなっていたように、
トランプ大統領が、コニーFBI長官を解任させたことが、
「トランプ政権に対する不信感」を発生させています。
コニー長官は、
「昨年の大統領選に、ロシアがかかわっていた可能性について捜査を実施している」と発言しておりしており、
「トランプ大統領は、こういった自身に対する捜査を止めさせるために、長官を解任したのでは」と考える人が出てきてしまっています。
しかし、大統領の弾劾(犯罪や不正をはっきりさせて、責任と取るように求めること)は、アメリカの歴史上成立したことがないうえに、
現在のアメリカ政府の議席数から考えても、発生する可能性は低いとみられています。
しかし、ロシアに機密情報を漏らしたのではと指摘されているなど、
トランプ政権に対する不信感を募らせる情報は多く出てきており、
大統領罷免が取りざたされた場合、市場は大きく混乱する可能性があります。
なお、トランプ大統領は、
19日から、サウジアラビア、イスラエル、バチカンなどの訪問を予定しており、発言などによっては、相場を動かす要因になる可能性もあります。
また、金融政策に関しては、24日に、FOMCの議事録が公開されることもあり、
「6月に利上げを行うのかどうかの材料がでるか」に、大きな注目が集まります。
経済指標では、新築住宅販売件数、中古住宅販売件数、GDP確定値、ミシガン大学消費者信頼感指数(確定値)、などが特に重要です。
◆日本市場
日経平均においては、先物価格で20000円台をつけたものの、
現物指数では、ぎりぎり20000円の大台に到達できませんでした。
ここには、外的要因のリスクが解決しているとは言いにくいため、
さらに「上値を追う投資家が少かった」と考えられます。
先週1週間で最も上昇した通貨が日本円であったこと、も要因と考えられます。
なお、先ほど財務省が発表した、貿易統計によれば、
貿易収支(輸出額―輸入額)が。4817億の黒字となりました。
◆欧州相場
ユーロ圏の経常黒字の上昇や、
ECBの金融緩和を想定よりも早く行われるのではという思惑が、
ユーロ買いを推進していると考えられます。
しかし、ブレグジッド問題の根本が解決していないことや、
サプライズの可能性は低いもの、イギリス総選挙など、
懸念すべき材料にはアンテナをはっておく必要があります。
◆原油相場
25日に、OPEC(石油輸出機構)総会が実施されます。
ここでのポイントとして、「6月末で期限が切れる協調減産の期間を延長できるか」です。
15日にサウジアラビアと非加盟国のロシアが9か月の延長する方針を合意していることから、ほぼ延長がされるという見方をされていますが、念のため注意が必要です。
◆北朝鮮
22日、再度ミサイルを発射しています。
あくまで、「市場は北朝鮮の問題は、そこまで大事には至らない」と捉えていると考えられます。ポイントは、実際に攻撃行動にでるなど、「今までなかったこと」の情報には注意が必要です。
取引時間中にこういった情報が出てくれば、アルゴリズムによる相場の急変もありえます。
→北朝鮮はなぜミサイルを打つのか
◆その他
・G7首脳会議 5月26、27日
・予算調書提出 23日
※細心の注意を払い作成しておりますが、内容の正確性、及び安全性を保障するものではありません。
※本サービスは、投資知識の学習の為の参考となる情報の提供を目的としたもので、
特定の銘柄について、特定の投資行動、運用手法を推奨するものではありません。
※本サービスが利用者の自己責任のもと利用されるものであることに鑑み、発生したいかなる損害においても、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承ください。