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【徹底図解】「中央銀行」の仕組みや役割、市場への影響についてわかりやすく解説!

「中央銀行」は、経済全体、株式相場や為替相場を大きく影響を与えます。

「金融政策決定会合」「FOMC」「総裁発言」など、関連する重要イベントも多いため、基礎からしっかりと仕組みを理解しておくことで、大きなメリットがあります。ここでは、中央銀行の仕組みや役割、その影響について、わかりやすく解説していきます。

 

 

中央銀行とは?

日本銀行

日本銀行

中央銀行とは、国やEUなどの特定の地域の、金融の中心ともいえる機関であり、「物価の安定」「経済の持続的な成長の実現」という目的の達成・責任を持った組織です。

「通貨の番人」とも言われ、日本の中央銀行を「日本銀行」、アメリカの中央銀行を「FRB」、欧州の中央銀行を「ECB」などがあります。

 

 

☝各国の中央銀行一覧

 
国・地域 中央銀行
日本 日本銀行
アメリカ FRB(連邦準備理事会)
EU(欧州連怒号) ECB(欧州中央銀行)
中国 中華人民銀行
イギリス イングランド銀行
韓国 韓国銀行
カナダ カナダ銀行
インド インド準備銀行
オーストラリア オーストラリア準備銀行

 

 

☝中央銀行は「物価の安定」「経済の持続的な成長」のために「金融政策」を実施する

「物価の安定」と「経済の持続的な成長」を達成させるための中央銀行の方針や政策を、「金融政策」といいます。


ここでは詳しく扱いませんが、景気が悪化するようであれば、景気が良くなるような金融政策を(金融緩和)を、よくなりすぎそうであれば、景気の加熱を抑制するような金融政策(金融引締)を実行するのです。また、金融政策には様々な手段がありますが、総じて「出回っているお金の量をコントロールする」ことにより、景気を調整します。

この中央銀行の方針は、株式会社や為替市場にも大きな影響を与えるため、投資を行う上で、必ず注目しなければなりません。

 

 

 

 

中央銀行の役割

中央銀行は、その国、地域において、「発券銀行」・「銀行の銀行」・「政府の銀行」という3つの機能を持っています。
この機能を利用して、「物価を安定させること」「景気を安定させること」を達成するための「金融政策」を実施します。

 

☝発券銀行

発券銀行の図解

発券銀行の図解

中央銀行は多くの場合「お金を発行する役割」を持っています。
お金を発行する銀行のことを「発券銀行」とも言いますが、たいていの場合、中央銀行が発券銀行の役割を担っています。

銀行券の価値を保つために、汚れたりしているお金の管理も行っています。日本の発券銀行は日本銀行であり、お札をよく見てみると「日本銀行券」と記載されています。

※硬貨は政府の「造幣局」が発行しています。

 

 

 

☝銀行の銀行

銀行の銀行の図解

銀行の銀行の図解

中央銀行は、民間銀行専用の口座をつくっており、この機能を「銀行の銀行」といいます。 このことを通じて中央銀行は、民間銀行から預金を受け付けたり、ほかの金融機関への貸出も行っているほか、民間同市の決済の仲立ちも行っています。この預金の金利を変更したり、民間銀行に貸し出す金利も、状況に合わせて変更しています。

 

 

☝政府の銀行

政府の銀行の図解

政府の銀行の図解

中央銀行は、政府からの委託を受け、国の資金を管理しています。これを、「政府の銀行」といいます。国民や企業から集まった税金や、国債のお金を預かり、公共事業に使うお金、公務員への給料、国債の償還などの事務作業、外国為替の決済処理なども行っています。

 

 

中央銀行は政府とは独立した機関

政府

中央銀行は一般に「政府から独立した機関」となっています。政党が国民からの人気をとるために、お金を発行したり、金融政策を行うような避けるためです。

しかし、政府も「財政政策」を通して、経済全体に影響を与える様々な政策を行っています。そのため、政府の方針と、中央銀行の政策が大幅に異なると、その国の経済が混乱してしまいます。
そのため、中央銀行は独立しているとは言えど、政府と中央銀行は密接に連絡を取り合い、金融政策を進めています。

 

 

 

中央銀行の政策・総裁の発言などは相場大きな影響を与える

2012年からの日経平均株価の上昇や、FRBの「利上げ」などだけでなく、過去から現在まで、中央銀行は相場に大きな影響を与えてきました。これからも様々なときに、政策決定や、関係者の発言が大きく影響することになるでしょう。金融政策の意図や目的を考えるためにも、ここで学んだ中央銀行の役割に関しては、しっかりと理解しておきましょう。

 

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